ストレスのかからない訓練などありません。犬の意志に反して人間の望むことを行わせることで既にストレスはかかっているのです。
腫れ物を触るように育てられた犬は歩み寄ることも譲ることも覚えず嫌なことがあればキレまくり人を傷つけワガママし放題。目は吊り上がり、威張り散らし、鼻にシワを寄せ些細なことで歯を当ててくる。
私たちは“罰を否定したしつけ”で路頭に迷った飼い主様と犬を嫌と言うほど見てきました。
どんな犬でも“人と共存する上でのルール(正しい行い)”を教えることが最優先事項となります。そのルールを教えていく過程では“罰”を使うことはほとんどありません。ルールを覚えてきてそのルールを知っていながら自分の欲を満たすがために違反や無視を繰り返す場合にはじめてペナルティとして“罰”を与えます。もちろん違反の程度によって罰の強弱をつけます。
例えば軽微な違反に関してはおさらいや誘導で間違っていることを伝えます。
明らかな無視や逃亡、咬みを伴う逆ギレをした場合には強い罰が必要になります。
言うまでもなく体罰を多用した訓練は何も生みません。必要に応じてその犬が理解する罰を与えればよいのです。
体罰を使わなければその子が人と暮らすうえでのルールを覚えないのであれば私はその子の一生を背負う覚悟で使っているのです。生半可な気持ちで手をあげることは決してありません。 ですから“体罰は使わない”などという耳に聞こえの良い謳い文句は言わないのです。
最初はどの犬もそばにいられることを拒んだ。当然触られることも拒んだ。
跳んで襲ってくる犬もいる(写真のボダコ) それでも私たちが引くことはない。